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- 島根県
- 募集終了
2016年11月18日 掲載
日本一小さな温泉街を舞台に、企業の生き残りをかけた明るい廃業支援と経営統合への挑戦
有福振興株式会社
- 契約社員
- 創業4年以上
- 社員、職員数:10-49名
募集要項
団体の事業ステージ | 変革期 |
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採用の背景 | 新規事業展開 |
仕事の内容 |
日本の課題最先端を行く島根県西部の日本一小さな温泉街が生き残りをかけて取り組む明るい廃業支援と経営統合を推進する経営幹部を募集します。 【取り組む仕事について】有福振興の経営幹部と共に、経営企画室の一員として、街の事業の明るい廃業支援と経営統合の戦略を策定し、自らが中心となり事業推進を行っていきます。具体的には経営統合のオペレーション整備、温泉街のマーケティングなどを行っていただきます。これらの主要業務に加えて、応募者の経験や興味に合わせて、地域産品の6次化や地域ワークシェアリング、地熱発電、IT活用など、関連分野のプロジェクトも手掛けていただくことも可能です。中山間地域の先進事例となる新たなビジネスモデルを一緒に構築していきましょう! 【事業背景】 有福(ありふく)温泉は日本海から6キロ離れた中山間部に位置し、近隣に観光スポットが無いため、温泉街としての魅力を創出し、それぞれの事業者を活性化させる必要があります。典型的な歓楽街の湯治で人気を有した1970年代には年間約30万人の来訪客がありましたが、1990年代には年間10万人まで落ち込み、30軒近く存在した旅館は現在は5軒に減少しました。 その後、2008年には70歳代が中心の有福温泉旅館組合の役員改選があり、40代の旅館経営者が組合長に就任しました。この若返りを契機に有福振興株式会社では、今後の旅館経営に危機感を持つ3名の若手経営者が中心となって、総事業費1億7千万円の再建計画をまとめ、温泉街の再興をてがけました。 結果として、彩りある懐かしい街並みづくり、空き家を利用した外湯施設の設置、6つの貸切風呂の新設(現在は4つにリニューアル)、和食しか無い街で洋食を提供する「有福カフェ」設置(2010年オープン)、集合タンクと加温装置の設置、各旅館の空き部屋を横断的に検索・予約できるウェブサイト新設などを実施しました。 【今後の展望】 今後、有福振興株式会社は各旅館の補完的な役割から一歩進んで、さらなる経営統合を実施します。まずは販売の統合を行い、旅館の廃業支援も含み、旅館業、外湯、物品販売などを街全体の事業を一つの企業と見立てて経営し、運営の効率化を図ります。また顧客に対しては高品質なサービスを維持して、優秀な人材確保および雇用維持ができる仕組みの構築を目指します。更には空き店舗を活用した飲食店、簡易宿泊施設の運営も視野に入れており、街全体として様々な受け皿も増やしていく予定です。 具体的な打ち手の候補は、 ①各旅館の空き部屋を有福振興が買い取り、販売を代行する ②旅館の食泊分離の推進(例:宿泊は小川屋旅館で安く済ませて食事は旅館樋口で高級な和食を食べる等) ③旅館の備品の共有化 ④旅館の清掃業務の一括管理 ⑤勤務シフトの共有(1社で雇用を抱えず、有福振興で雇用し、各旅館業務へ振り分け) などを推進・検討を行っています。 |
期待する成果 | ・旅館1軒の廃業、旅館4軒の経営統合 ・協業、経営統合の割合 40%アップ ・有福温泉街の入込客数 20%アップ ・有福振興の収益 5%~6%アップ ・有福振興スタッフの労働生産性向上(効率的な業務運営、マルチオペレーション) ・外部人材が獲得できる仕組み構築 ・有福温泉町の地域資源(自然、神社仏閣など)を活用した滞在企画の開発 *結果としての地域活性化は期待する成果ではありますが、地域活性化そのものについては期待する成果ではなく、あくまでも事業活動の結果としての成果を求めます。 【応募者の経験・興味関心に応じて】 ※必須の成果ではありません ・地域ワークシェアリング ・地熱発電 ・IT活用 ・地域産品の6次化 |
対象人材像 | 【必須項目】 ・将来、経営者として、売上1億円以上の事業を手掛けたい方 ・不利な地方、中山間地域で自立できるビジネス構築を実践していきたい方 【歓迎する経験・考え方】 ・ベンチャーの空気感の中でトップを狙うような方 ・潮目を変える役割に価値を見いだせる方 ・地域を一つ再生してやったぞ、というのを名刺にしてこれから活躍していくような方 ・まだ見ぬモデルづくりにワクワクして取り組める方 |
応募資格 | ・社会人としての実務経験は5年以上あるほうが望ましいが、年齢・性別・サービス業の経験有無は問わない。 ・事業のたちあげ経験、プロジェクトマネージャー経験があれば尚良し |
勤務地、住所 | 島根県江津市有福温泉町530-7 |
勤務時間 | シフトによる。コアタイム 8:00~17:00、14:00~22:00(休憩時間1時間) |
就業期間(契約) | 2年間 |
給与 | 月額 500,000円 ※補助金など外部資金獲得によりインセンティブあり |
給与以外の報酬 | ・廃業支援を含む温泉街の経営統合という新たなビジネスモデルを構築できる。地方の中小企業支援の先進事例になると思われるので、国や行政等からも注目されており、この現場で経験を積めることは貴重です。 ・過疎地、中山間地域の課題に接することができる ・毎日、良質の温泉に入れます。 ■福利厚生 ・各種社会保険完備(健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険) ・社員寮あり(家賃・光熱費込で月額10,000円で提供) |
休日、休暇 | シフトによる。月に5日~6日 |
職場の雰囲気 | 日々、困難な課題に向き合っていますが明るく楽しい雰囲気です!経営企画のメンバーはお互い率直に意見交換し、課題解決できる糸口を常に探っています。新人だからと遠慮される必要はありません。 |
入社後1ヶ月のイメージ | 経営企画担当の一員としてビジネスモデルの構築と運用を手掛けていただきますが、現場業務の理解が無ければ改善できないので、まずは旅館等の現場業務も体験していただきます。経営企画会議は課題の進捗度合に応じて週に一回以上開催します。 |
選考プロセス | ・書類選考(職務経歴書、エントリーシート) ・コーディネーターとの面接、キャリアカウンセリング ・役員面接 ※選考の過程で必ず有福温泉の現地訪問をしてください。温泉街の見学をしていただきます。百聞は一見にしかずです! |
企業・団体概要
- 企業・団体名
- 有福振興株式会社
- 設立日
- 平成5年12月6日
- 代表者名
- 伊田光雄
- 従業員数
- 20名
- 資本金
- 1,415万円
- 売上高
- 6,560万円(2015年度)
- 事業内容
- 温泉街全体を活性化させることを目的とし、相互扶助による街づくりを実践している。
・外湯3か所の委託管理運営
・有福カフェの運営
・4つの貸切風呂の運営
・物品販売(土産物、自動販売機)
・有福カフェでのブライダル - 業種
- サービス業、飲食業
- ホームページURL
- http://www.arifuku.net/
- 企業・団体住所
- 島根県江津市有福温泉町530-7
代表メッセージ
代表取締役/
伊田光雄
江津高校卒業後、調理師学校に通い、20歳で実家の旅館で調理人として修業を積みながら旅館の企画にも関わり、45歳で調理人に経理も含めた経営全般を手掛ける。2008年から有福有福温泉旅館組合長、ごうを務める。江津市観光協会有福支部長、有福振興(株)取締役に就任。2016年5月に有福振興(株)代表取締役に就任。
- 代表者メッセージ
- 2008年から若手経営者を中心に、小規模な温泉地の生き残りをかけて様々なことを実践してきました。今回は廃業も含んだ支援をすることで、企業はなくなっても事業が生き残る仕組みづくりにチャレンジします。今までと異なる事業領域に踏み込む重要な時期です。
課題を解決する絶対的な答えはありません。日々、実践しながら試行錯誤していくことになるでしょう。上記のミッション・ビジョンに記載したとおり、日本の先進事例となるビジネスモデルを作る意気込みで取り組んでいきます。「有福」という縁起の良い地名をもつこの地で、あなたの力を存分に発揮してください。
我々と一緒に新たな事業展開に果敢に挑戦していただく人との出会いを楽しみにしています。 - 企業、団体ビジョン、ミッション
- 島根県は過疎化・高齢化が進み、事業継承が今後の発展の鍵を握りますが跡継ぎがおらず大きな問題となっています。この問題を打破するため、中小企業・小規模事業者が地域統合してサービスイノベーションをおこし、先進的なビジネスモデルとして認識されるような企業を目指しています。地域が継続するには自律的な経済活動を行い、雇用が維持できる企業が地域内に存在することが必須で、他の業態や地域においても参考になる事業をつくりだします。
旅館業や店舗運営は設備が重要で、設備投資が必要になります。利益が拡大し、それを裏付けるビジネスモデルが構築できれば、低金利の融資が可能になるので、借金の影響を極力軽減しつつ、売上の拡大継続を目指します。静態的会計(BS中心)よりは、むしろ動態的会計(PL中心)で、その時々の状況に応じた評価にもとづき、経営を実践していきます。
今回の経営統合は事業の効率化と売上拡大を図っていますが、それを可能にする人材が鍵です。優秀な外部人材の獲得、管理職の人材育成が可能な仕組みを構築し、労働生産性が日本一低いと言われている島根県において、従業員の労働生産性を向上させて、10名程度の社員で多様な業務を運営できる組織になりたいと考えています。
スタッフメッセージ
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樋口忠成(取締役)
地域活性化には「よそ者、若者、バカ者」が必要だと言われています。地域の旅館経営者の発想・行動だけではブレイクスルーできません。ぜひ、我々に力を貸してください!
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青山桃子(有福振興株式会社/コーディネーター)
高齢化、過疎化。今後、人口減少に直面する日本において都市部でもこの問題は見過ごせません。島根はこの問題に20年早く直面している課題先進地です。その実態を見たいと2012年に京都から島根にIターンしました。島根でインターンシップのコーディネートをし、この地域で受入いただいたのが関わりのきっかけです。多くの地域の実情を見た中で、過疎地の中小零細企業が連携するビジネスモデルが興味深く、私も中に入ってしまいました(笑)。課題解決に向けて一緒に頑張りましょう!